本棚を見れば、その人のスタイルがわかる——。
“シティボーイ”は、ただ服がおしゃれな人ではありません。
彼らの魅力は、「空気感」と「思想」が服の先にあること。
彼らのファッションは、内面からにじみ出る知性や、モノや暮らしに対する独自の価値観を反映しています。
そこでこの記事では、2025年春夏にぜひ読んでほしい、ファッションや暮らし、そして街との関係性を考えさせてくれる本を10冊ご紹介します。
「服の選び方」「モノの持ち方」「時間の過ごし方」がちょっと変わる、そんな読書体験をあなたにもお届けします。
なぜ“シティボーイは本を読む”のか?
おしゃれな人に共通しているのは、“外見だけで完結していない”ことです。
彼らは、内面からスタイルを育ててくれる存在として、本を大切にしています。
- 本があると“余白”が生まれる: 情報過多な現代において、本を読む時間は思考の余白を与え、心のゆとりを生み出します。
- モノ選びが丁寧になる: 本を通じて、モノが生まれる背景や哲学に触れることで、表面的なデザインだけでなく、本質的な価値を見極める目が養われます。
- 休日の過ごし方が深くなる: ただ消費するだけの休日ではなく、本から得た知識やインスピレーションで、より豊かで充実した時間を過ごせるようになります。
- コーデと一緒に「思想」も持てる: 服を選ぶ行為に、自分なりの考えや美意識が加わることで、単なる流行に流されない、奥行きのあるスタイルが生まれます。
シティボーイが読んでる本10選【2025年春夏版】
ファッション、カルチャー、暮らし…彼の「思想」に触れる10冊です。
【1】『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(ブレイディみかこ)
世代間ギャップや多様性に“優しく向き合う姿勢”は、まさにシティボーイ的。
ファッションだけでなく、現代社会における価値観の多様性や、柔軟な思考を持つことの大切さを学べる一冊です。
読後には、心に温かい余韻が残るでしょう。
【2】『暮らしのヒント集』(暮しの手帖編集部)
“ていねいすぎない”暮らしへの視点が魅力的な一冊。完璧を求めず、日々の生活の中に小さな発見や工夫を見つけるヒントが詰まっています。
読むだけで心に余白が生まれ、家と服と自分との関係性を見直したくなる、そんな普遍的な価値がここにはあります。
【3】『Meets Regional(ミーツ・リージョナル)』
関西発のローカルカルチャー誌の代表格。
食・街・人がぎゅっと詰まっており、その土地ならではの魅力を深く掘り下げています。
地元と都市を行き来する“等身大の都市生活”のヒントが満載で、彼らの知的好奇心を刺激するでしょう。
【4】『男子の暮らしの基礎』(平野紗季子・著)
「部屋がダサい男子は服もダサい」——その逆もまた然り。
この本は、自分の暮らしをスタイリングする視点や、日常の細部にこだわることの重要性を教えてくれます。
読後は、自分の部屋や持ち物を見直したくなること間違いなしの1冊です。
【5】『POSTALCOの考えること』(POSTALCO著)
ステーショナリーブランド「POSTALCO」が、プロダクトと思想が一体になったモノづくりへの愛を綴った一冊。
消費するのではなく、“所有”すること、そしてそれを“使い続ける”スタイルを学ぶことができます。
モノ選びの基準が変わり、より長く愛せるアイテムを探すようになるでしょう。
【6】『装苑』特集号:スタイルのある人は何を読んでる?
ファッションとカルチャーが交差する雑誌として、長く愛される『装苑』。
特定のテーマに深く迫る特集号は、雑誌好きシティボーイにとって必携の一冊です。
ファッションのトレンドだけでなく、その背景にある文化や思想に触れることができます。
【7】『街場の文化論』(内田樹)
文化を“構えず”に語る知的な本として、内田樹氏の著作はシティボーイに響きます。
難しすぎず、でも決して浅くない。日常の中に潜む文化的な側面を、独特の視点から捉え直すことで、話し方や考え方がより洗練されることでしょう。
【8】『BRUTUS|○○特集号』(例:居心地のいい部屋、心を整える読書)
シティボーイの“感性拡張ツール”として、雑誌『BRUTUS』は鉄板中の鉄板です。
毎号、多岐にわたるテーマを深く掘り下げ、好奇心を刺激します。
自分の好きなテーマ(例えば「居心地のいい部屋」や「心を整える読書」など)で選んで、その世界観に浸ってみましょう。
【9】『TRANSIT』旅特集(都市、島、列車、ローカルなど)
旅と写真と静かな言葉たちが、ページをめくるだけで“視野”を広げてくれる『TRANSIT』。
世界の美しい風景や文化に触れ、まるで旅をしているかのような気分にさせてくれます。
バッグに入れておきたい“読まずに持ち歩く”本としても、そのデザイン性の高さから人気です。
【10】『ぼくたちは習慣で、できている。』(佐々木典士)
シティボーイに不可欠な“ミニマル思考”を言語化した一冊です。
モノを減らすだけでなく、習慣を見直すことで、より本質的な豊かさを手に入れるヒントを与えてくれます。
読後は、クローゼットも生活も、きっと少し整って見えるはずです。
まとめ|服と同じくらい、“読むもの”にもこだわる
服選びに時間をかけるのなら、読書の棚にも同じくらいの意識を向けてみてください。
「自分が何を大切にしているか」「どんなことに興味があるか」を言葉にする時間は、きっとあなたのファッションにも自然と反映されていくはずです。
本とファッション、どちらも“空気をまとう”ための大切なツールです。
お気に入りの1冊を持って、お気に入りのカフェや街に出てみましょう。
新しい発見や、あなただけのスタイルが見つかるかもしれません。